インタビューを振り返って

対談から14年。もうそんなに月日が経ってしまったのか、という印象と、まだそれしか経っていないのか、、、という両極端の印象を持ちます。

私的には現在も話していることと全く同じことを話していたり、今の私を形成している中核に触れられて、とても楽しく読ませていただきました。ひたすら名付け得ぬモノ、分類出来ないモノを目指している私の現在の活動ですが、その片鱗を見つけられるようにも思えます。

対談では小夜子さんが芸術のことから俗なことまで実に幅広く聞き出してくださいました。
孤高の、誰にも似ていない、ジャンルに収まらない、前例のない、小夜子さんだけの領域を持ち小夜子さんしかできない生き方をしてきた小夜子さん。彼女だからこそ持っていた疑問や質問、共感できることをストレートにぶつけてくださいました。それで私も素直に自分と向き合い答えることができたようです。

「蒙古斑革命」は、アジアの一員としての日本人、一見日本の伝統がまったく確認できない様な、それぞれの個の生き方をしている方々の最も深いところに「日本らしさ」を見出そうという試み。我々一人一人が日本人以上でも以下でもない、その動かし難い絶対的な固有性を深く深く洞察しようとした連載でした。日本人としての誇りや自信を文化で持って回復する対談は道半ばだったのが本当に残念です。

常に転がる石の様でもあり、考え続け、行動し続ける小夜子さん。
「いままで海外を含め諸先輩や巨匠たちにしてもらっていたことを、今度は日本の若い人たちにペイバックしたい」という話をよくしておりました。,

この撮影と対談をしたパパラギスタジオは、真夏の夕立のあとの草木の匂いが立ち込める空間でした。ポール・ゴーガンの絵画作品《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》のポスターが貼ってあったのが印象的でした。

まさにこの「蒙古斑革命」はそんな哲学そのものでした。

2021年4月
ヴィヴィアン佐藤

ヴィヴィアン佐藤●Vivienne Sato
美術家、文筆家、非建築家、ドラァグクイーン、映画批評家、プロモーター。ジャンルを横断して独自の見解ですべて分析。自身の作品制作発表のみならず、「同時代性」をキーワードに映画や演劇、都市など独自の芸術論で批評を展開。サンミュージック提携タレント。大正大学客員教授。

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